はじめに
近年、日本各地で地震や豪雨、台風などの自然災害が頻発しています。
被災地では、多くのボランティアが復旧・復興支援に尽力しています。
災害ボランティアは、被災者の生活再建を支える重要な役割を担っています。
一方で、ボランティア活動には一定のリスクも伴います。
本記事では、災害ボランティアの種類と活動内容、ボランティア保険の重要性、必要な装備と心構え、活動時の注意点とマナーについて解説します。
災害ボランティアを始めるにあたって、知っておくべきポイントを押さえておきましょう。
自分にできることから、無理のない範囲で活動に参加することが大切です。
災害ボランティアの種類と活動内容
災害ボランティアは、活動内容によって様々な種類に分けられます。
主なものは以下の通りです。

炊き出し
炊き出しは、被災者や他のボランティアに向けて、食事を提供する活動を行います。
大量の食事を短時間で調理するため、チームワークと効率的な作業が求められます。
衛生管理にも十分な注意が必要です。
食中毒を防ぐため、手洗いの徹底や食材の適切な温度管理などが欠かせません。
泥だし・がれきの撤去
浸水した家屋の泥出しや、倒壊した家財の片付けを行います。
過酷な肉体労働を伴うため、体力と忍耐力が必要とされます。
作業時は、けがや事故に十分注意する必要があります。
重機の扱いには専門的な技術が求められるため、素人は無理せず、経験者の指示に従うことが大切です。
浸水被害にあった家屋の床板はがしや床下の消毒、屋根のブルーシート張り、重機を使用した災害廃棄物の撤去作業など、一定の専門性が求められる活動もあります。
ケアサポート
被災者に寄り添い、心のケアを行うことが重要な役割です。
被災者の話に耳を傾け、不安や悩みを受け止めることが求められます。
物資の仕分け
全国から送られてきた救援物資を仕分け、必要な人に届けます。
誰が何を必要としているかを把握していることが求められます。
イベントやサロン活動の支援
防災イベントや、被災者慰問のためのイベント活動の運営を手伝います。
イベント企画、スケジュール調整や告知、会場予約などの作業を行います。
運営サポート
運営サポート班は、ボランティアセンターの運営を支える役割を担います。
ボランティアの受付や登録、活動のマッチングなど、センター運営に関わる様々な業務を行います。
また、ボランティアの健康管理や、活動中のトラブル対応なども、運営サポート班の重要な仕事です。
参考:政府公報オンライン「被災地を応援したい方へ 災害ボランティア活動の始め方」
ボランティア保険の重要性

災害ボランティア活動には、一定のリスクが伴います。
ボランティア自身のケガや、活動中の事故による損害賠償責任などに備えるため、ボランティア保険というものがあります。
ボランティア保険は、ボランティア活動中のケガや事故を補償する保険です。
活動中の傷害や、他人への損害賠償責任などをカバーします。
出典:「ボランティア保険とは?対象となる活動や保険の種類をわかりやすく解説」
ボランティア保険の補償内容は、主に以下の2つに分けられます。
- 本人の傷害(ケガによる死亡や入通院など)
- 第三者への賠償責任(対人賠償・対物賠償)
活動内容によっては、ボランティア保険への加入が必要な場合もあります。
災害ボランティアは、通常のボランティア活動よりもリスクが高いため、しっかりとした補償内容の保険に加入することが大切です。
保険加入は、ボランティア個人だけでなく、団体でも可能です。
所属団体の方針に従い、適切な保険に加入するようにしましょう。
ボランティアに必要な装備と心構え

災害ボランティアに参加する際は、活動に適した装備を整えることが大切です。
基本的な装備は以下の通りです。
・作業用手袋
・長袖・長ズボンの作業着
・安全靴や長靴
・ヘルメットや防塵マスク
・飲料水や非常食
・常備薬や救急セット
・身分証明書やボランティア保険の証書
活動内容に応じて、追加の装備が必要になる場合もあります。
事前に主催者から指示があれば、それに従うようにしましょう。
装備と同じく大切なのが、ボランティアとしての心構えです。
被災地では、被災者の心情に配慮しながら、謙虚な姿勢で活動に臨むことが求められます。
ボランティア活動の注意点とマナー
災害ボランティアを行う上では、いくつかの注意点とマナーを守ることが大切です。
自己完結の原則
前述の通り、ボランティアは自己完結が原則です。
現地の負担にならないよう、宿泊場所や食事、交通手段などは自分で確保しましょう。
健康管理の徹底
過酷な環境下での活動となるため、体調管理には十分注意が必要です。
睡眠や休憩を十分にとり、体調不良を感じたらすぐに申し出るようにしましょう。
現地の文化や習慣の尊重
被災地には、独自の文化や習慣があります。
それらを理解し、尊重することが大切です。
不用意な言動で、被災者の感情を害することのないよう注意しましょう。
SNSでの情報発信の注意
活動中の写真や情報をSNSで発信する際は、被災者のプライバシーに配慮することが大切です。
被災者の顔や個人情報が特定されないよう、十分な注意が必要です。
基本、SNSで発信する場合には、運営本部に確認を取ったうえで行い、個人的に勝手に発信するのはやめましょう。
守秘義務の徹底
ボランティア活動で知り得た被災者の個人情報は、厳重に管理することが求められます。
安易に第三者に漏らすことのないよう、守秘義務を徹底しましょう。
まとめ
災害ボランティアは、被災者の生活再建を支える重要な役割を担っています。
一方で、ボランティア活動には一定のリスクも伴います。
自分の出来ることから始めていきましょう。
活動に参加する際は、ボランティア保険への加入や、適切な装備の準備が欠かせません。
ボランティアとしての心構えや、活動時の注意点とマナーを守ることも大切です。
また、被災者が助けを必要とするのは被災直後だけではなく、長期にわたり、そのニーズも変わってきます。
被災者が今何を必要としているのか、自分にできることはあるかを事前に確認し、ボランティア活動に参加しましょう。
災害ボランティアは、決して特別な人だけが行うものではありません。
自分にできることから、無理のない範囲で活動に参加することが大切です。
一人ひとりの小さな力が集まることで、被災地の復旧・復興は着実に前進します。
ボランティアとして活動することで、被災者に寄り添い、支援の輪を広げていくことができるのです。