災害後のストレスや不安への対処法|心のケアで少しずつ日常を取り戻そう

はじめに
大きな地震や台風、大雨などの災害を経験すると、安全な場所へ避難した後も、不安や緊張が続くことがあります。
「また災害が起きるのではないか」「眠れない」「ちょっとした物音にも驚いてしまう」といった反応が現れることもあります。
災害のような強いストレスを経験した後には、心や体にさまざまな反応が起こることがあります。
多くは時間の経過とともに落ち着いていきますが、無理をせず休息をとることも大切です。
この記事では、災害後によく見られる心の変化や、少しずつ心を落ち着かせるための方法をご紹介します。
災害後に起こりやすい心と体の変化
・眠れない
・途中で目が覚める
・食欲がなくなる
・疲れやすくなる
・集中しにくくなる
・イライラしたり怒りっぽくなったりする
・気持ちが落ち込む
・物音に敏感になる
・災害の場面を繰り返し思い出す
・動悸や息苦しさを感じる
こうした反応が災害後に起こること自体は珍しいことではありません。
厚生労働省も、強いストレスの後には不安や心配などが現れ、多くは徐々に回復するとしています。
一人で抱え込まず、身近な人とつながる

不安やつらい気持ちを無理に一人で抱え込む必要はありません。
家族や友人、近所の方など、安心して話せる人がいれば、今感じていることを少し話してみるのもよいでしょう。
うまく言葉にできないときは、無理に話す必要はありません。
誰かと一緒に過ごしたり、普段通りの会話をしたりすることが安心につながることもあります。
できる範囲で生活のリズムを整える
災害後は生活環境が大きく変わり、いつも通りの生活を送ることが難しくなる場合があります。
完璧に生活リズムを整えようとする必要はありません。
できる範囲で食事をとる、体を休める、朝になったら起きるなど、少しずつ普段の生活に近づけていきましょう。
特に休息や睡眠をとることは、心と体の回復のためにも大切です。
参考サイト厚生労働省
情報を見過ぎない
必要な情報を確認することは大切ですが、同じ災害映像やSNSの投稿を長時間見続けることで、気持ちが落ち着かなくなることもあります。
自治体や気象庁など信頼できる情報源を決め、必要な情報を確認した後は、スマートフォンやテレビから少し離れる時間をつくるのも一つの方法です。
子どもの心や行動の変化にも気を配る

子どもは、不安や怖さをうまく言葉で表現できないことがあります。
災害後には、甘えが増える、夜泣きをする、一人になることを怖がる、元気がなくなるなど、普段とは違う様子が見られることがあります。
無理に「元気を出して」と励ましたり、災害の体験を聞き出したりせず、できるだけ安心して過ごせる環境をつくることが大切です。
子供の防災については「子どもの防災対策家庭でできる防災教育と命を守るための備え」で詳しく紹介しています。
後悔や自責の気持ちが出てくることもある
災害後には、「もっと早く避難していれば」「あのとき別の行動をしていれば」と考えてしまうことがあります。
大きな出来事の後に、何度も当時のことを振り返ってしまうこともあります。
そうした気持ちを無理に消そうとせず、つらいときには信頼できる人や専門家に話してみることも大切です。
少し落ち着いたら、自分らしい時間を取り戻す
生活が少し落ち着いてきたら、無理のない範囲で普段していたことを再開してみるのもよいでしょう。
散歩をする、音楽を聴く、本を読む、植物の世話をするなど、自分が落ち着いて過ごせる時間を少しずつ取り戻していきます。
「早く元の生活に戻らなければ」と焦らず、自分のペースで過ごすことが大切です。
つらい状態が続くときは専門家へ相談する

災害後の不安やストレスは、時間の経過とともに落ち着いていくことも多くあります。
一方で、眠れない状態が続く、強い不安や落ち込みが続く、日常生活を送ることが難しいなど、つらい状態が続く場合には無理をせず相談しましょう。
医療機関のほか、自治体の保健センターや精神保健福祉センターなどで相談できる場合もあります。
災害時には、被災者の心のケアを支援する専門的な活動が行われることもあります。
災害への備えには「心のケアを知っておくこと」も含まれる
防災というと、飲料水や非常食、防災グッズなどの準備を思い浮かべることが多いかもしれません。
しかし、災害後には心や体にもさまざまな変化が起こることがあります。
「災害後には不安になったり眠れなくなったりすることがある」「つらいときには周囲や専門家に相談してよい」とあらかじめ知っておくことも大切です。
普段から家族や周囲の人とつながりを持っておくことも、災害後の支えにつながります。
まとめ
災害後に不安やストレスを感じることは、多くの人に起こる自然な反応です。
一人で抱え込まず、家族や友人と話をしたり、規則正しい生活を心掛けたりすることで、少しずつ心は落ち着いていきます。
また、つらい気持ちが長く続くときは、専門家へ相談することも大切です。
災害への備えは、防災用品や備蓄だけではありません。
心の備えも大切にしながら、自分や家族の健康を守っていきましょう。
災害後の心のケアや、日頃のストレス・不安との向き合い方については、『頑張りすぎて疲れてしまったあなたへ』でも詳しくご紹介しています。
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